2013年2月20日水曜日

次世代ゲーム機のグラフィックスはどうなる? CEDEC 2012 ゲーム開発マニアックス〜グラフィックス編_4

Voxel Octree‐Global Illumination」(以下,SVOGI)と「Virtual Point Light」(以下,ダークブラッド RMT,VPL)が取り上げられた。 多数のアルゴリズムが提案されているGIではSVOGIとVPLに焦点が当てられた  SVOGIについては,に詳しいので参照してほしい。  一方,VPLというのは間接光も複数光源として処理してしまおうという技術で,先に挙げたAMDのLeoデモで提案された方法である。NVIDIAが提案したSVOGI,AMDが提案したVPLということで,NVIDIA vs. AMDという構図にもなったりするが,どちらも社内の研究グループが提案した技術で,例えばSVOGIがAMDのRadeon系では使えないと言うようなことはないので,FF11 RMT,その辺は押さえておいていただきたい(VPLではCompute Shaderが活用されているので,現行世代品ならCompute Shaderがやや高速なRadeonシリーズがちょっと有利かな,とかそういうことはあるが……)。  西川氏はSVOGIとVPL,どちらが有望かと会場とパネリストに賳枴=Y果はSVOGIが圧倒的な支持を得て,パネリストは全員がSVOGIを推すという結果になってしまった。  その理由を端的に指摘したのが竹重氏だ。SVOGIでは空間をボクセル分割するが「それでなにが嬉しいかというと,空間情報に対して早くアクセスできるというメリットがある。例えば,AIに何が見えているかを判定するのは動的にオブジェクトが飛び交っているようなシーンでは難しいが,その可視化判定をボクセル内でできたりする利点がある」(竹重氏)という。  つまり,SVOGIではGIのためにボクセル分割するが,分割した結果をいろいろ応用できるという指摘である。例えば,AIに敵が見えているかを判定するのにもボクセルが使えるなど「いったんシーンをボクセル化するといろんな使い道がある」(竹重氏)のが大きな利点というわけだ。  ほかのパネリストがSVOGIを推すのも,この応用が効くという部分が大きいようだ。例えば,岩崎氏は「(Luminous Studioでは)VPLを実装しているが,なぜSVOGIを推すかというと応用範囲が広いから。VPLはGIの計算という意味ではいいが,ほかの用途には使えない。SVOGIは応用範囲が広いので,仮にコストがかかってもいろんなものに使えるかな,という期待がある
関連トピック記事:

0 件のコメント:

コメントを投稿