2013年1月25日金曜日

ソニーの開発者に聞く,ヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」。第1世代からズバリ何が変わったのか?_8

 「画面の高さの約3倍離れたところから見るのがベスト」とよく言われますが,その場合,画角は30度とか33度とか,それくらいになります。しかし,HMZシリーズの45度というのも画角と距離の関係を実際に作り,実験の結果決めたものです。 :  60度とか,画角は広いほうがいいという意見もありますよね。 高橋氏:  「画角は広ければ広いほどいいの?」というと,意外とそうでもないんですよ。  実際,社内でも「60度くらいにしろ」という偉い人がいたんです(笑)。機材の都合で限界が57度までだったので,そこまで広げてみましたが,そうすると賛否両論になって,「つらい」という人が出てくるんですよ。そこで,(画角と見づらさの間には)何か閾値があるのだろうと(いう考えに至りました)。  45度は,100%とは言いませんが,33度に設定したときよりもずっといいと言う人が多く,一方の57度だと「ダメだ」という人が半分くらい出ました。16:9の画面の中で,オブジェクトが端のほうにあったとき,(広い画角であるほど)目をよりグリグリと動かさなければならないのが,「つらい」(という意見を生んだ)原因でしょう,アグ。 :  ただ,一般論として,視野角を広めにとっておけば,あとから狭くするのは簡単ですよね。 高橋氏:  もちろん,解像度を犠牲にすれば,横方向をどんどん小さくしていくことで可能ですが……,ugg アグ, 森氏:  (高橋氏の発言を受けて)私達も「45度以外はやりません」というわけではないので,画角は今後も検討していく部分だと思っています。 :  解像度の話も交えると,2560×1600ドットとか,それ以上にして画角を稼ぎ,必要に応じて解像度ごと狭くするという可能性もありますよね。 森氏:  将来的には,解像度を大きくして,通常は中央だけを使うモードを作るといった展開はあり得ると思います。(HMZシリーズの45度という画角は)現状最もバランスのいい設定ということになりますね。 HMZ-T1とHMZ-T2で光学系は同一だが装着の仕方でフォーカス感はガラリと変わる :  お借りしているHMZ-T2を何人かで試しているのですが,映像外周部のフォーカスが甘いという声と,むしろHMZ-T1よりくっきりしているという声が別々の人間から上がっています。これは装着の仕方でずいぶん変わってくるものなのでしょうか。 森氏: HMZ-T2が搭載するレンズユニットのイメージ
関連トピック記事:

0 件のコメント:

コメントを投稿